
公務員を30年以上続けて早期退職を決めた理由|51歳のリアルな本音
「このまま定年まで頑張れば、安定した老後が待っている」
そうわかっていても、なぜか心の奥がざわつく——そんな気持ち、ありませんか。
私も、そのひとりです。地方公務員を30年以上続けてきた、50代の女性。定年を待たずに退職することを、目標にしています。
この記事では、なぜ私が早期退職を考えるようになったのか、失敗談も葛藤も包み隠さず書きます。
FIREという生き方を知って、世界が変わった
2021年ごろのこと。当時46歳だった私は、ネットニュースで一冊の本の名前を見かけました。
「FIRE 最強の早期リタイア術」
「FIRE?なんだそれ」とクリックしたのが、始まりでした。
資産を積み上げて経済的に自立する。そうすれば定年を待たなくても、好きなときに仕事を辞めて生活できる。
それまで想像もしなかった生き方でした。さっそくYouTubeで「FIRE」の動画を片っ端から見ました。でも調べれば調べるほど、現実が見えてきます。
投資でFIREするには、相当な元金と、毎月コツコツ投資に回せる「入金力」が必要です。46歳から逆算すると、自分には到底無理だとわかりました。
一度、あきらめました。
(あとから知ったのですが、FIREには働きながら目指せる「サイドFIRE」などの形もあります。当時の私は、完全リタイア型しか知りませんでした。)
それでも、胸のつかえは消えませんでした。長年の職場の人間関係のストレス。この先も繰り返される人事異動。その先の未来が、どうしても明るく想像できませんでした。
「やっぱり早期退職したい」という気持ちが再び浮かび、50歳になったころ、今度はYouTubeで「公務員 退職」と検索してみました。
不動産投資に40万円つぎ込んで学んだこと
YouTubeで「公務員 退職」を検索して出会ったのが、「公務員でも副業できるものがある」という動画でした。その中に、不動産投資がありました。
地方公務員は兼業に厳しい制限がありますが、「大家業(不動産賃貸)」は資産運用として認められているケースがある、とのことでした。
「これだ!」と思いました。高齢者でもできる、手間が少ない、レバレッジが効く。まさに自分にぴったりだと信じて、そのチャンネルが主催する不動産投資スクールに申し込みました。22万円。
でも、学習を進めるうちに、壁にぶつかり続けました。
条件に合う物件はなかなか見つからず、見つかっても価格交渉やリフォームの判断が難しい。借り入れには保証人が必要で、それも難しかった。
「自分には向いていないんだ」と気づくまでに、スクールの延長費用や別の講座も合わせて、40万円近くをつぎ込んでいました。恥ずかしくて、ずっと人に言えずにいました。
不動産投資は断念。それでも、早期退職への思いは手放せませんでした。
リベラルアーツ大学との出会いと「ブログ」という選択
その後も「早期退職」「FIRE」というキーワードでYouTubeを見続けていると、「リベラルアーツ大学」という動画チャンネルに出会いました。
その中の「おすすめ副業17選」という動画で、アフィリエイトブログで稼ぐという方法を初めて知りました。
ブログに記事を書き、読者が記事経由で商品を購入すると報酬が発生する仕組み。初期費用はほぼゼロ。パソコン一台あれば、どこでもできる。
でも、ひとつ問題がありました。
地方公務員は兼業が原則禁止です。ただし、収益を得なければ兼業には当たらないとされています。それでも、実名や顔を出して発信することには抵抗がありました。
そこで考えた作戦が、「在職中は収益化せず、記事だけを書き溜めて、匿名ブログとして先に公開しておく」というものでした。
広告やアフィリエイトなどの収益化は、退職してから。それまでは一円も受け取らず、記事と読者を少しずつ育てておく。
今、私はまさにその作戦を実行中です。このブログは、そうして先に公開したものです。
私が早期退職を考える、本当の理由
定年が65歳に延びたから辞めたい。私の場合、それが直接の理由ではありません。
定年延長が決まったとき、真っ先に浮かんだのは「そんな歳まで心身がもつだろうか。私には無理だな」ということでした。どんよりとした気持ちになったのを、今も覚えています。それが退職への思いを強めたのは確かです。でも、本当の理由はもっと前からありました。
ひとつは、職場の人間関係。
長年、さまざまな部署で働いてきました。良い職場もありました。でも、人間関係のストレスは積み重なります。それが体にこたえるようになっていました。
もうひとつは、人事異動。
地方公務員には5年ほどのサイクルで人事異動があります。定年まであと2〜3回の異動があるとすると、そのたびに新しい職場、新しい人間関係、新しい仕事に適応しなければなりません。
「また一から始めるのか」と思うだけで、気が重くなります。
このつらさについては、人事異動がつらいと感じた本音に詳しく書いています。
私は就職氷河期世代です。バブルが弾けて企業は採用を絞り、「とにかく安定した仕事に就くのが一番」と親に言われて育ちました。当時の私は世の中をよく知らなかったし、「この仕事がしたい」というより「安定した生活が欲しい」という気持ちで公務員を選びました。
つまり、最初から「好きで選んだ仕事」ではありませんでした。それでも30年以上、真面目に働いてきた。それだけは自分でも認めています。でも、「安定のために選んだ仕事だから、ずっと我慢すべき」という話でもない、と今は思っています。
退職金・年金、それでも揺れている気持ち
ここからは、お金の話です。数字の不安も、迷いも、そのまま書きます。
早期退職を考えると、当然不安もあります。
退職金は減る。年金も減る。収入も今より下がる。ブログがうまくいくとは限らない。大きく稼げるブロガーは、ごく一部だとも言われています。
だったら、やっぱり定年まで我慢したほうがいいのか。
それとも、もう少し延ばして60歳まで頑張るか。
そう考えながら、ふと思いました。
「お金のために我慢して働き続けることで、私は何を得るんだろう。」
私の「自由」は今のところ、休日のわずかな時間に好きなだけ寝て、好きなものを食べることだけです。それだけが楽しみで30年以上働いてきたと言ってしまうと、少しむなしくなります。
進む方向は決めました。それでも、迷いが消えたわけではありません。
退職後のお金がどうなるのか、ひとりで考えていると不安は膨らむ一方です。プロのFPに無料で相談できるサービスもあるので、「今の状況で早期退職は現実的か」を数字で確かめてから考えるのも、一つの方法だと思います。
「50代のうちに辞める」という目標が、今日も私を支えている
私は、高齢の親と暮らしています。まだ不動産投資で早期退職を考えていたころ、母にだけこっそり打ち明けました。「早期退職しようと思っている」と。
母は最初、驚いてこう言いました。「退職してどうするの?!」
でも、正直に話しました。数年ごとの人事異動のたびに、仕事も人間関係も一からやり直すことに疲れたこと。組織で働くことが嫌になったこと。退職後は、当時考えていた不動産投資を収入源にして生活したいと考えていること。
話し終えると、母はこう言ってくれました。
「あなたの人生だから、好きにしたらいい。」
その言葉が、今も心の支えになっています。
50代のうちに、大きな区切りをひとつ迎えます。そこを、退職の目途にしています。「その年が来たら退職できる」。そう思えるだけで、今日の仕事をもう少し頑張れる気がします。
「これが正しい選択だ」という確信は、今もありません。
でも、ゼロからブログを書き始めたのは、その未来を諦めたくないからです。
まとめ
私が早期退職を目指す理由は、定年延長でも一時の思いつきでもなく、「我慢だけの人生で終わりたくない」という長年積み重なった思いです。
- FIREへの憧れから始まり、不動産投資・ブログと模索を重ねて「早期退職+ブログ」という形にたどり着いた
- 安定した仕事に就いていることと、その仕事を続けたいかどうかは、別の問題
- 退職金や年金の不安は消えない。それでも「お金のために我慢し続けて、何を得るのか」という問いが、考える軸になった
- 「50代のうちに辞める」という目標が、今日の仕事を続けられる支えになっている
あなたと同じように悩みながら、少しずつ前を向いている人間が、ここにいます。